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1970年代のトルコキリム。ベースは無線色のウールで織られ、黄みがかったアイボリー色。きめ細かく手作業で織られたキリムは厚みを感じ、手に持つとズシリと重みを感じる。それは同時に耐久性に繋がり、40年以上経過しているとは思えない綺麗なコンディション。

絵柄はジジム織りによって表現され、中央の大きな菱形模様と、キリムを縁取るように細かな絵柄が四方を囲む。ジジムとはキリムの横糸に染色したコットンの糸を挿し糸して立体的な絵柄を作る手法。そうして描かれた美しい絵柄には意味があり、現地で菱形模様は災害などから身を守る、縁取りの模様はドラゴンやサソリを表現しており、これは豊穣の象徴。織手が家族の安全と、仕事の成功を願って作ったことが想像できる。

カラフルなナミナミ模様は片側に偏りユニークなデザインだが、これは何を示すのだろう。こうして想像を膨らませて当時の職人と対峙してみるのもキリムを選ぶ楽しみかもしれない。

先に述べた通り、しっかり織られていますのでラグとして、3人掛けソファの前などに敷いて使えます。メイン素材はウールだが、リネンのようなサラリとした肌触りで素足で過ごすには気持ちよさそう。ウールは湿気をコントロールする効果もあるから、これからの時期にはピッタリ。お手入れはお掃除機掛けで十分です。


コメント:中島(ショップスタッフ)