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カール・マルムステンによるダイニングテーブルセット。マルムステンは1900年代初頭から活躍し、発展途上であった当時のスウェーデン家具業界の発展に も力を注ぎ、自身のデザイン活動以外に、学校で教鞭をふるったり、多くの書籍を出版するなど活躍の幅は広い。カントリーテイストのクラシカルな意匠をモダンに解 釈し、木材の特性や、座り心地を追求したデザインを得意とする名匠として知られている。

こちらは1950年代のチェア「Calmare Nyckel」と1960年代のテーブル「Herrgarden」のダイニングセット。晩年に手掛けた集大成と も言うべき作品。いずれも細かな造形美に目を奪われるが、配慮の行き届いた秀逸なデザインをご覧ください。

まずはテーブルから。直径は1150mmと少しコンパクトなサイズのラウンド天板はレイアウトし易く、角がないので動線確保にも有効。4人が互いに向き合うよう に腰かけますから団らんにも花が咲く。天板中央を開きエクステンション天板を1枚セットすれば最大6人まで座れる大きさにまで拡張。エクステンション天板には幕 板が備わり、拡張した際の一体感は素晴らしい。常に拡張した状態でも初めてご覧になる方には大きなテーブルとして映るでしょう。テーブルの随所に立体的な造 形が施され、上品な雰囲気を纏っている。

では、椅子はどうだろうか。高さのある背もたれに、貴族が座っていたような飾り椅子を思わせる意匠が特徴的。家庭用の椅子ですから華美な意匠は抑え、日々の暮ら しを思いやった造りになっている。無垢材を削り出した背板は限りなく薄く、背中の丸みに上手にフィット。高いポジションで上体を支えてくれるため高い安定感を感じ る座り心地は、他のダイニングチェアとは一線を画す。座面のファブリックシートは、内部にウレタンフォームと、それを支える麻のウェービングベルトによる2段構 造。お尻をふんわり包むような感触によって得られるリラックス感は一日の終わりに最高かもしれない。

良い椅子とテーブルにめぐり合うことは、自身の健康状態を良好にし、また食事の楽しみ、家族が集う時間をさらに豊かにしてくれることでしょう。オーク材は時 代の流れとともに重厚な表情へ。美しい意匠にさらなる箔がついたよう。長く愛用する喜びをマルムステンは教えてくれている。

次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨)によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、椅子の中材交換、テーブル木部のアフターケアも対応します。


コメント : 中島(ショップスタッフ)

Table with 4 chair
16D06-0050
Tab:直径1150+550 H730
Cha:W480 D460 H920 SH440
Carl Malmsten / Mobel Komponerd / Sweden / 1960 / Oak wood
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