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デンマークを代表するデザイナー、フィン・ユールによるアームチェア「No.209」。

当時のデンマーク家具デザイナーといえば、家具職人として自らも製作をするのが当たり前の時代。しかし、彼は建築家を主業としていた為、製作は信頼する腕の良い家具職人に任せ、 自ら製作する事は無くデザインする側に徹した珍しいタイプのデザイナーだった。その為、家具に対する既成概念がなく、それまでにない構造と造形を持ち合わせた美しい作品を数多く残す事が出来た。

このNo.209が製作されたのは1963年。デンマーク大使館の為にデザインされ、別名「ディプロマットチェア(外交官の椅子)」とも呼ばれる。製作を担当したのは数多くのデザイナーの作品を手がけ、品質の高さに定評があるデンマークの家具メーカーFrance & son。直線的なフレーミングに、外側行くにしたがって緩やかなカーブを描くエレガントな意匠のアーム、中央が膨らみ優美さと耐久性の高さがうかがえる4本の丸脚。すべて現在では、伐採禁止のローズウッド無垢材を削り出し形成された贅沢な作りで希少価値も高い。

フレームにセットされるのは、量感のあるシート。座と背が一体となった構造で背中に一切の支えがなく、宙に浮いているようで独特の緊張感を醸し出す。いざ、幅広の座面に腰を下ろせば緩やかな曲線が背中を優しく包み込む。さらに深く荷重を与えれば背もたれは適度にベンディング(曲がる)する構造だ。両腕を肘当たりの良いアームに添え温かみに触れた瞬間、ローズウッドがもつ柔らかみと意匠美が相まって、緊張感を忘れ居心地の良さと安心感に満たされる。長時間座ることの多い、デスクにセットすれば仕事に読書、有意義な時間が過ごせそうだ。

在庫6脚の内、2脚のみ先行して、クッション張地、ウレタンフォームは新規に交換済み。生地はインポートの質感の良い生地をチョイス。 落ち着きのあるグリーンはローズウッドフレームと相性抜群。残り4脚は、ご希望の生地にて張替可能。その場合、生地単価により価格がことなります。単体での販売承ります。左記価格は単体の場合。

次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨)によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、張生地、ウレタン交換、木部のアフターケアも対応します。


コメント : 谷山(ショップスタッフ)

Arm chair
16D02-0080
W1130 D590 H510
Finn Juhl / France & son / Denmark / 1963 / Rose wood
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