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渋い銅茶色の釉薬に紋様が描かれたニールストーソンの花器。 凹凸のある表面に、透明感のある緑青に流れる釉薬は湧き水でしょうか。

14歳からRoyal Copenhagen (Aluminia)で奉公を始めたNils Thorsson。 並行して王立アカデミーでデンマークの伝統的な様式からモダニズムまで学び 育まれた独自の手法と感性は早くから高い評価を得ます。 独自の窯を早くから構えると共に Royal Copenhagenにて多種の窯のディレクションを務め またメインアーティストとして約60年余りも活躍。 ヨーロッパで数々の賞を獲得したデンマークを代表する陶芸家です。

1958年、磁器メーカーとして名を成していたRoyalcopenhagenはAluminia窯と合併。 Aluminiaで生産されていた1100℃の低温で焼成する土の柔らかさが表れる手法のファイヤンス窯を始めます。 そしてニールストーソンをディレクターに就任。

数名の絵付けデザイナーによるBaccaとteneraシリーズを展開し、1960年代に人気を博します。 自らの作品はBaccaシリーズから発表。 自然が奏でる陰影に美しさを愛でる私たち日本人。 侘びさびの感性に通じるものがあります。

ファイヤンスシリーズは、1969年までアルミニアのポーセリンマークが刻印され 1969年以降はロイヤルコペンハーゲンの王冠マークが刻印されるようになります。 こちらのベースの底裏にロイヤルコペンハーゲンのマーク印。こちらは1970年代に制作されたものです。 現在では生産されていないヴィンテージ品です。 コンデションは良好です。


コメント : 阿久沢

Vase "Bacca"
KD-0031
W95 D75 H85
Nils Thorsson/ Royal copenhagen・Bacca / Denmark / 1960's
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