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Henry Rosengren Hansenによるダイニングチェア。後脚から背のカーブまで一続きに連なる様子が大変美しい。同じように形容できる椅子は他にもあったがこの椅子は中でもベストな1脚と言えるでしょう。

背板のカーブはからだに上手にフィットするよう丁度良い曲線で成形され、普通ならば上下の小口からは合板の積層面が見えるのだが、この椅子はそこに無垢材が貼られている。ジッと注意しなければ気付かないほど精密に。そして背板の左右は滑らかに後脚とジョイント。物理的にはジョイントなのだが、この椅子にはその表現が適切でないような気すらしてくる。木に生命が宿ったように丁寧な造作によって、背もたれから後脚へと有機的に形を変えている、こちらの方が表現としてはしっくりくる。

脚には貫を後方に1本しか設けない高度な造り。これも造形の美しさに水を差さない為だろう。デザイナーの意図を見事に具現化した職人の腕を感じる。その分、構造として重要となる座枠はシート下に身を潜め、通常よりも厚みが増していることを全く気にさせない配慮も素晴らしい。流れていった時間の長さを感じる色深いチーク材がそのシルエットを一層際立たせるようだ。

腰かけてみれば見た目の繊細さとは一転、素晴らしい安定感。背もたれは厚みがあり華奢さは一切感じない。適度に歪みをつけたシートはお尻にフィットし、ゆったりしたサイズ感も相まって解放感もある。姿勢の自由がきき、深く座っても浅く腰掛けても、シート内のクッション材が優しく受け止めてくれる。これなら食後の団欒までゆったり過ごせるでしょう。

張地、内部クッション材は新規に交換済み。僅かに艶を含んだグレーのファブリックは控えめながらもフレーミングと見事に同調し、モダンさをグッと引き立てている。コットンも使用されていますから、肌触りはとてもソフト。意匠だけでなく、道具としても素晴らしい椅子です。

在庫は6脚ですが、残り2脚となりました。2脚セット(@56.000 x 2)での販売となります。


次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨)によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、生地の張替え、木部のアフターケアもご対応します。


木材の詳細はこちらをご覧ください。

倉庫保管となりますので、現物確認ご希望の場合には事前にご連絡を下さい。


コメント : 中島

Chair Set
16D02-0066
W470 D460 H770 SH430
Henry Rosengren Hansen / Brande Moblefabrik / Denmark / 1960's / Teak wood
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