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カイ・クリスチャンセンによるダイニングチェア「NV31」。数々の名作を作り出した彼の作品の中でも代表作といえる椅子のひとつ。その理由の一つは独特な構成による背もたれにある。

半円状の背もたれは背中の曲線に上手にフィット。ファブリックの適度な弾力と丸みで背辺りは滑らかですから、力を抜いて上体を預けられる。お尻を背もたれ下のオープンスペースに潜り込ませるように深く腰かけると、骨盤から背骨へのS字曲線を見事にサポート。至極の座り心地を体感できることでしょう。そして、背もたれの両端から前方に落ちる木部には、肘掛として腕をのせることが出来る。食事中、手はテーブルの上に置いているのでハーフアームでも肘掛けの機能は十分。テーブル幕板とも干渉せず納まりも良好。

シートはクッション材がフワリとお尻を受け止めてくれて大変心地よい。懐の広さが感じられて、様々な体型の方でも快適に過ごせるでしょう。食後の団欒のときにはお尻を前方にずらしゆったり腰かけても快適。お休みの日にはネットサーフィンやオンデマンドで映画を楽しむ、なんて過ごし方もよさそうだ。脚元に目を向けると、後脚の間隔は脚先が狭く、肘掛け部分が広くなるような扇状であることに気づく。優しい曲線の背もたれに対して脚はシャープな印象を与え、全体意匠が甘くなりすぎないようバランスを保っている。また、脚先を後方遠くすることで高い安定性を確保している点も素晴らしい。

チーク無垢材は色深く経年変化し、構造美を一層惹きたてているよう。張地、内部クッション材は新規に交換済み。淡いグレーがフレーミングとのコントラストを生み出し、椅子の特徴である背もたれとシートを浮かび上がらせるよう。僅かに光沢を含んだ生地感は、光があたると滑らかな陰影をもたらし、上質な佇まいを表現している。4脚セットでの販売(@70,000 x 4)。


次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨)によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、中材のウレタン交換、生地張替え、木部のアフターケアもご対応します。


木材の詳細はこちらをご覧ください。


コメント : 中島

Chair set
16D02-0104
W550 D510 H750 SH440
Kai Kristiansen / FDB Mobler / Denmark / 1960's / Teak wood
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