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こちらのロッキングチェアはデンマーク人デザイナー、オーレ・ワンシャーによるもの。彼はデンマーク家具デザインの父と呼ばれる巨匠Kaare Klint(コーア・クリント)に師事し。クリントの教えである”リデザイン”を継承し中国やエジプト、ギリシャなど各国の古典的な家具を研究し自身の作品にも多く取り入れた。当時の新聞記事では作品について、”彼の椅子を所有した人は、何百年もの間、毎日そこに座ることになるだろう。なぜなら素晴らしく丈夫だからだ。”と賞賛している。自身もクリントの後を担いデンマーク王立芸術アカデミーの主任教授を務め、これからのデンマークデザイン界の指導者としても活躍していた。

1951年に発表され、「Senator (上院議員)」と名付けられたこのロッキングチェアは応接室などを想定してデザインされたシリーズだが、ロッキング機能が備わっているため、よりプライベートな書斎やリビングなどがよく似合う。製作するフランス&サン社は数々の著名デザイナーとタッグを組んだファクトリー。製品クオリティはもちろんの事、輸出する際の配送コストを考え積極的にノックダウン式を採用するなど機能的な家具を多く残している。後にカド社に社名が変わるが、残された刻印からこちらは初期のフランス&サン社製であることが分かる。

チーク無垢材を使用したフレーミングは、骨太で安心感を感じながらも丁寧に表現された曲線がエレガントな印象も与えてくれる。特にアーム意匠が秀逸で、ひとたび手を這わせればしっとりとした木肌と適度な丸みがよく手に馴染む。 シートクッションにはスプリングが内包され、適度な硬さを保持。座や背の角度も控えめですから姿勢よく寛ぐことができる。前後の傾きを利用すれば立ったり座ったりの動作は普通のイージーチェアよりも容易に行え、腰への負担も少なくので腰痛もちの方にもお勧めしたい。

コンパクトな1人掛けですから、リビング、書斎、ベッドルームなど場所を選ばずレイアウトし易い。また、後ろ姿も素敵で大胆に使用された背もたれが存在感をいっそう高めている。腰を下ろして両手をアームに落ち着けてみれば、チーク材から伝わる温もりが心を穏やかにしてくれるよう。ゆりかごの様に前後の揺らぎで寛ぎながら読書や映画鑑賞を楽しむひと時は至福でしょう。

クッション張地、ウレタンフォームは国内にて新規に交換済み。張地は今年で創業68年になるデンマークの老舗生地メーカーDANISH ART WEAVING社の「Nice(ニース)」を選択。創業当時のラインナップをいまでも大切にする同社は、一貫した管理の中で行われる紡ぎ、染色、織りから生まれる高品質な生地を提供。そんな50年代の雰囲気をまとったクッションと経年変化したチークフレームは旧知の仲とも形容できるほどに上手に馴染んでいる。ウールとリネンの混合生地でさらりとした質感がとても気持ちがよい。

Nice生地価格は1mあたり¥15.300/m。張替えには2m必要なので生地代は¥30,600。さらに職人による張替工賃が加わりますが、それらはすべて本体価格に含まれています。良質な天然素材を使用したDANISH ART WEAVINGの生地は、風合いの変化を感じながら末永くご愛用いただけます。

他に同デザイナーの一人がけ(¥220.000+税)、二人がけ(¥340.000+税)のご用意もございますのでお問合せ下さい。

次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨)によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、ウレタン交換、生地張替え、木部のアフターケアもご対応します。


コメント : 中島


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Rocking Chair
17D09-0078
W680 D800 H800 SH400 配送料金 Cランク
Ole Wansher / France & Son / Denmark / 1951 / Teak wood
SOLD OUT