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アルネ・ヴォッダーによるダイニングセット。かつてはフィン・ユールと共に家具を学び、よき友としても知られるデンマークを代表するデザイナーの一人。製作するシバスト・ファニチャーは創業こそ1943年とされるが、その前身があり歴史としては他の多くの工房を凌ぐ。当時代表を務めたヘルゲ・シバストは技術、デザイン、経営手腕にも優れ、その活躍はデンマークに留まらずヨーロッパ諸国からアメリカまで世界的に評価されている。

まずはテーブルから見てみましょう。両側にバタフライ天板が下がり(取外し可)、大きなスペア天板も2枚付属している。セットすれば段階的に大きくすることができ、最大3m近くまで拡張可能。バタフライ天板は半円形状のため四角い部屋や家具との関係性に緩急がもたらされ、動線確保し易い点も機能的。さらにこの部分には幕板がありませんからアームチェアでもすっぽり入るのは嬉しいところ。

全てのスペア天板には幕板が備わり、連結した際も歯抜け状態になることなく一体感を感じられる。秀逸なのはその幕板には蝶番がついており、収納時はパタンと倒せること。お陰でちょっとした隙間さえあれば省スペースで収納しておくことができる。天板小口をよく見れば斜めに加工されていた。影を生みだすことで天板が薄く繊細に表現されている。その天板にはマホガニー材が使用され、経年変化した様子は深みがあり貫禄すら漂う。脚はチーク材。脚先を細めたテーパーレッグは繊細さをいっそう強調するよう。

テーブルに合わせるチェアは限られた部材で構成されているため意匠の素晴らしさが際立っている。背もたれは隣合う部材と滑らかに接合。体のフォルムに合うよう角度とカーブをつけていますから、背あたりは滑らかに感じられる。座面は枠ごとファブリックで包むことで部材を少なく見せ、より簡潔な意匠を表現。大きさにゆとりがありますから姿勢の自由もきいて座りやすい。脚には左右に貫を1本ずつ入れていてるだけで開放感は抜群。確かな技術により座ったときの安心感は申し分なく、意匠との両立が見事になされている。

テーブルとチェア6脚セットでのご紹介。

次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨)によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、ウレタン交換、生地張替、木部のアフターケアもご対応します。


コメント : 谷山


木材の詳細
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Table with 6 chairs
17D09-0083
Table : W720+(バタフライ530x2)+(スペア560x2) D1060 H720
Chair : W480 D470 H780 SH460
Arne Vodder / Sibast / Denmark / 1960's / Teak wood
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