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ピーター・ヴィッツ&オムラ・ムルガード・ニールセンによるハイバックチェア。

ヴィッツは工芸学校で建築を学んだ後に、間もなくして自身の設計事務所を設立。ニールセンは家具職人の修行後に、コーア・クリントやアルネ・ヤコブセンの事務所で勤務。その後、二人は共同で事務所を開設し、建築、内装設計、家具デザインなど多岐に活躍した。こちらはその2人が1953年にデザインを手掛けたもの。製作はFrance & Deverkosen。このファクトリーは著名デザイナーと数々のコラボレーションをしてきたFrance & Sonの前身であることからも、信頼のおけるファクトリーと言えるでしょう。

弓の様に優雅な曲線を描くアームと、弦のごとく細く綺麗にシェイプされた背のスピンドル。ここに彼ららしい繊細な感性が凝縮されているように思う。樽状に真ん中が膨らんだ丸脚は椅子に柔らかさをもたらすよう。脚先には深い色味のチーク材を用いられて、脚先まで見どころで満たされている。傷、汚れがつき易い足元にチーク材を用いたことは、それらを目立たせない狙いもあるに違いない。

腰を降ろすとスプリング入りのクッションにより適度な弾力をもって体を受け止めてくれ、沈み込み過ぎずに長く腰掛けていても快適そのもの。しなやかなアームに腕を預けてみると、天然木のあたたかみが肌から伝わり心穏やかな状態へと導かれる。ハイバックの背もたれにより頭までサポートしてくれますから、全身の力を抜いて寛げるでしょう。

クッション張地、ウレタンフォームは新規に交換済み。生地はファブリック分野で世界のトップブランドKvadrat社の“Umami”をセレクト。 Umamiは上質なウールを主成分とし、縦糸にブラックと明るいグレーを使用したアーチ状の幾何学模様をつくりだすデヴォン織りによるもの。繊細な造形のヴィンテージフレームと親和性が高く、クラシックとモダンが同居した奥深い組み合わせが、この椅子をワンランク上のステージへと押し上げている。


コメント:中島


2000年のオープン以来、「物質の循環」「自然との共生」をテーマに、ヴィンテージ家具の永続的使用を追求しています。末長くご使用いただくことを考慮し、下記メンテナンスを施しております。ご購入前に一読していただけますと幸いです。

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Easy Chair High Back
17D09-0125
W640 D830 H950 SH450 配送料金Cランク
Peter Hvidt & Orla Molgaard Nielsen / France & Daverkosen / Denmark / 1953 / Teak Wood
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