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生涯で500脚以上の椅子をデザインしたとされるハンス・ウェグナー。事実、私たちがご紹介する彼の作品は椅子が大半を占めている。それらに比べれば数は少ないがキャビネットデザインも秀逸。製作を担っていたのは今はなきデンマークの名工房RYモブラー。それを示す刻印が背面にあるが、その横には「3 MAJ. 1954」と製造日の印が。(MAJはデンマーク語で5月を表す)つまりこのブックケースは作られてから60年以上経過しているということ。

上台のオープンシェルフは3枚の棚の内、可動棚が2枚、1番下の棚板は固定。各棚板の小口は丸みがつけられ手前に本を抜き出す動作がとても滑らか。些細なことだけれど、こうして機能性が重んじられているのは好感が持てる。また、棚の厚みもしっかりとありウェグナーらしい重厚さが道具としての信頼感に繋がり、臆せず本を収めておけそう。ここで一旦脚元をみて欲しい。オープンスペースになっているのでキャビネットに近づいても足がキャビネットにぶつからない。だから小柄な方でも高い位置にある本の出し入れが楽に感じるはず。また下段よりも奥行きを抑えることで開放的な印象を与えているところもいい。

下台扉の中央には珍しい真鍮金具がひょっこりと。丸い穴に人差し指をひっかけて左に軽く動かせばロックが外れて扉が開き、閉めれば自動的にロックがかかる仕組み。シンプルの極みとも言えるツマミは燃え上がるようなチーク材の木目をいっそう生き生きと感じさせてくれる。内部は可動棚が2枚。収納物に合わせて間隔を調整すれば効率的に収納可能。奥行きもたっぷりありますから生活雑貨を沢山収めておけるでしょう。内部はビーチ材で仕上げられてクリーンな印象に。中央の柱は上からの加重に対応するため。本体に用いられるオーク材は深い飴色に経年変化。元々は明るい色の木材だったけれど、扉と脚先に使われたチーク材と同調するような色合いには確かに半世紀の歴史を感じる。

倉庫保管となりますので、現物をご確認されたいお客様は事前にご連絡を下さい。


コメント: 中島


2000年のオープン以来、「物質の循環」「自然との共生」をテーマに、ヴィンテージ家具の永続的使用を追求しています。末長くご使用いただくことを考慮し、下記メンテナンスを施しております。ご購入前に一読していただけますと幸いです。

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18S06-0084
W1000 D490 H1810 配送料金Eランク
Hans J Wegner / RY Mobler / Denamrk / 1960's / Teak & Oak Wood
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