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始まりは古代エジプトの陶製ビーズともいわれるファイヤンス焼は世界各地に伝わり、それぞれの国で独自の陶磁器のスタイルを確立していきました。

スウェーデンにも古くから伝わり、クラシックな欧州スタイルで生産されていましたが、19世紀には実用的に便利な陶磁器やストーンウエアの台頭によって市場からは衰退してしまいました。1940年代、Stig Lindberg(スティグリンドベリ)はアート的な観点からファイヤンス焼きに着眼。グスタブスベリ社のもつ技術と彼のならではの感性で甦らせました。

赤土にかかる柔らかな白地に、水彩画のような淡色で手描きされた抽象的な線画が軽やかさとモダンな雰囲気にも感じられるピッチャー。リンドベリの手に掛かれば、西洋絵画の古い食卓シーンに描かれていそうなクラッシックなフォルムのピッチャーも北欧スタイルのファイヤンス焼きへと昇華されています。

製作作期間は1940-70年代頃。36人の熟練したペインター達が、リンドベリーがデザインした下絵をもとに、1枚1枚手描きしたひとつとして同じもののないアートピース。裏面には手書きでペイントした証を表すリンドベリの手のひらのマークとサイン。ペインターの私印であるであろうグリーンの葉のようなマークも印されています。

現在生産されていないヴィンテージ品。コンデションは良好ですがご不安のある場合には現物確認後のご購入をお願い致します。


コメント : 阿久沢(ショップスタッフ)

Pitcher "Fajans"
KD-6
W170 H195
Stig Lindberg / Gstavsberg / Sweden / 1950's
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