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ハンス・ウェグナーによるローボード「RY26」。モデル名が示すように製作はRYモブラー。現存しないファクトリーだがウェグナーのキャビネット類を数 多く手掛けたことでよく知られており、その腕は確か。 チーク材を用いたシンプルな平面構成は良質な木材を吟味しているからこそのデザイン。経年変化による木 材の深みがいっそう豊かに感じられる。

幅2000mmの大きな本体に対し、前面は2枚の扉のみで構成。限りなく要素を限定させたうえで、扉には木目をリズミカルに連続させ、素材の表 情が印象的に感じられる。大きな扉だが、手掛かりの良い丸い手掛けで楽々開閉。扉上部に複数ついている丸い金物は、扉裏面にセットされているレールパーツを固定し ており、意匠としてよきアクセントの役割も果たしている。扉内部は4部屋に分かれ、内3つのスペースは可動棚がセットされたオープン棚。収納する内容に応じ て高さ調整することで書籍から日用品まで効率的に収納することができる。向かって最右のスペースにはトレーが4杯。文具などの小物や、書類収納として大変重宝す る。使うときはトレーを抜き取って本体の天板に置き書類をめくり探したり、デスクやテーブルに持ち出したっていい。トレーや棚板はオーク材を使用した上 質な造り。普段は隠れている内部の仕上がりにまで配慮がゆき届いている。

脚は貫や幕板の一切がない。先細りした4本の脚が本体から床へ伸びるだけの抜けのある脚元。簡潔な意匠をストイックなまでに追求したからこその結論でしょう。幕 板がない分、構造的には本体底板をさり気なく厚くさせ、脚は強力に固定。もちろんその分、荷重にも強いですからご安心を。本体背面にはファクトリーサイ ンと合わせて“9 NOV 1959”の刻印が残る。1959年と言うと、なんと58年前に造られているということ。半世紀以上もの使用に耐えていま私たちの前に こうして美しい姿でいることが何より本物である証。

次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨)によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、木部のアフターケアもご対応します。


コメント : 中島


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Cabinet
17D09-0089
W2000 D490 H780 配送料金Eランク
Hans J Wegner / RY Mobler / Denmark / 1958 / Teak wood
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