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JOURNAL / OUR NEIGHBORHOOD / GOLDEN BROWN



ハイクのご近所さんをご紹介するOUR NEIGHBORHOOD。 ハイクより徒歩3分、東山の一角にニューヨークを彷彿とさせる店構えが印象的なハンバーガーショップがある。 海外雑誌「MONOCLE MAGAZINE」で世界のレストラン50選に選ばれた事もある名実共に素晴らしいお店「GOLDEN BROWN」。 オーナーの久富信矢さんにお店、ハンバーガーについてお話を伺った。

谷山:
まずは、お店を始められたきっかけを教えて下さい。
久富:
もともとは、イタリアンの屋台をしていて、そろそろちゃんと場所を決めてお店をやろうと思って物件を探し始めました。当時はビストロやバールをやろうかなって思ってたんですけど、いざ物件が決まってみたらハンバーガー屋の内装イメージがビビッと降ってきた事と、本郷のハンバーガーショップ「ファイヤーハウス」で働いていたバーガーマンこと金子傑之との出会いがきっかけで2008年にここ東山にオープンしました。
谷山:
店名の「ゴールデンブラウン」の由来は。
久富:
バンズが、飴色に美味しく焼けた最高の状態を表すゴールデンブラウンからとりました。
谷山:
どうして東山で。
久富:
特にエリアは決めずに、大通り沿いに面した路面店の条件で見つけたのがこの場所。 今でこそ、お店が増えておしゃれエリアとして紹介されたりするけど、当時は駅からも遠く人通りも少ない場所で、なおかつ1000円以上するハンバーガーがまだポピュラーではなかったのでオープンした年の冬は来店数も少なくとても苦労しましたね。それから、年を明けて目黒川の桜が咲く季節になるとお客さんもドッと増えて多くの方に知っていただけるようになりました。
谷山:
素敵な内装です。こだわりを教えて下さい。
久富:
1920年代のニューヨークの老舗店をコンセプトに、友人でもあるトリップスターの野村訓市に内装デザインをお願いしました。 大通りの山手通り沿いという事もあってお店の顔となるファサードには特にこだわった。男っぽい黒皮鉄のフレームにペインティングアーティストのNUTSが手掛けたサイン。とにかくこのファサードを作りたくて工事費の大部分をつぎ込んだかな。 お店も来年で10年を迎え、ファーサードもいい感じにやれてきて、昔からそこにあったかの様な理想の佇まいにより近づいている。店内から見えるウィンドウのサインも、薄くなりハンドペイントならではの筆遣いがあらわに、これがステッカーだったらこうはいかない。カウンター席のTRUCK FURNITUREのスツールもいい味を出してきている。
谷山:
一押しのハンバーガーを教えて下さい。
久富:
ディナータイムで販売しているゴールデンブラウンの看板メニュー「ダブル ゴールデン ブラウンバーガー」です。 お店を始める前にパリにいく機会があって、そこで食べた薫製味のポタージュが忘れられず、薫製の香りがするハンバーガーを出したいと作ったハンバーガー。 スモークチーズの香りを最大限に活かす為に、水気のある葉物野菜は一切使わず、飴色になるまでソテーしたタマネギをベースに、ブラウンマッシュルームとカリッと焼き上げたベーコン、赤身と脂身をバランよく配合した粗挽きのビーフパティ2枚をオリジナルのバンズに挟んだ。店名を入れた自信を持ってお勧めするハンバーガーです。
谷山:
何をされている時が一番満たされますか。
久富:
やっぱり料理している時かな。あとは、なによりお客さんがお店に来て喜んでいる姿を見れた時が最高に満たされますね。
谷山:
ご自宅ではどのような家具をお使いですか。
久富:
お店はアメリカンだけど、自宅はビンテージの北欧家具が多い。チークのサイドボードやテーブル、ルイスポールセンの照明を使ってとにかくリラックス出来る空間にしている。新しいものはどんどん古くなっていくけどヴィンテージっていつまで経っても古さを感じさせないところが魅力。

インタビュー後、オススメの「ダブルゴールデンブラウンバーガー」をスタッフの方に焼いていただいた。テーブルに運ばれてきたのは、飴色に焼かれたバンズからこぼれ落ちそうなくらい具材の詰まったハンバーガー。一口目でスモークチーズの薫匂が広がり、パティーのごろっとした肉感とマッシュルーム、ベーコンの食感、タマネギソテーの甘み、それぞれの旨味が融合する絶品ハンバーガーに大満足! 今この味があるのも、オープン当初からメニューをほとんど変えず、1つ1つのハンバーガーのクオリティーを上げていく作業をずっとやり続けてきたからこそ。少しずつでも"しんか"していく事。"しんか"って「進む」という意味と「深める」という意味があって、その両方を意識していけばより良いものを提供出来ると話す久富さんがとても印象的でした。ハイクまで来た際には是非とも立ち寄っていただきたい。




記事:谷山
写真:中島

OUR NEIGHBORHOOD

JOURNAL ON 14TH OCT 2017

INTERVIEW WITH GOLDEN BROWN OWNER
NOBUYA HISATOMI

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