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JOURNAL / FROM HIKE / FEATURING KINNASAND



創業200年を超えるテキスタイルメーカー「kinnasand(キナサン)」。スウェーデン、キナ発祥であり、ブランド名は“キナの大地”という意味。創業時の想いを大切にしていることが伝わってくる。現在ではテキスタイル分野のトップメーカーkvadrat(クヴァドラ)の傘下となるも、そのフィロソフィーをいまも大切に受け継いでいる。kinnasandは自社でクリエイティブチームを有することで、豊富な経験による素材選択と加工技術を最大限活用し上質なラグを製作。さらに素晴らしいところは新たな挑戦を恐れない“柔軟”な姿勢であることも付け加えたい。

「思いがけないものを表現すること」クリエイティブチームのリーダーIsa Glinkはそう話す。彼らの大切にするフィロソフィーとは北欧の優れた縫製技術だけではなく、周りの人々、街、自然などの環境に対する柔軟な発想。時代の変化や、新素材への挑戦を続けることで豊かなクリエイションを創出し、毎年新作を発表している。ヴィンテージラグも扱う私たちが知る限り、何世紀も前から続くラグの歴史。その中で常に新たな作品を生み出すことは並大抵の努力ではないはず。そう、この話に通じる面白い話がある。Kinnasandはスウェーデンからデンマークへ拠点を移した際にオフィスを隔てる扉を殆どつくらなかったそうだ。それを “フラット”という言葉で説明してくれた。誰もが簡単に社内を行き来することのできる環境はあらゆるチームとの良好な関係性を築き易く、くったくのない意見が飛び交う。つまりフラットな関係が柔軟な発想を生み出すんだ、と。

クオリティについてはどうか?例を挙げてみましょう。生産拠点のひとつであるインドでは私たちがセレクトするラグARAMが織られている。スマック織りという伝統技法を用いたARAMは平織の中でも特殊で高い技術を要するが、インドにはIsaの表現したいデザインと品質を実現できる技術がある。素材には上質なニュージーランドウールを採用。つまりスカンジナビアメイドに固執することのない柔軟さが造りにも感じられる。もちろん、クオリティコントロールは本部で監修。だからこそ世界に優れたテキスタイルデザインを提供できるのでしょう。それでもKinnasandらしさを感じるのは、ヨーロッパに200年腰を据えた確固たるフィロソフィーがあるからに違いない。

ハイクオリティの素材、技術を武器に著名なデザイナーとコラボレートするKvadrat社と組むことで、彼らにどんな影響があるのか。確かな技術と柔軟な発想が融合するのですから、さらなる進化を期待する他にないでしょう。


ハイクでは下記キナサン社のラグを取り扱っております。
RUG 1
RUG 2


記者:中島


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FROM HIKE

JOURNAL ON 20TH NOV 2017

FEATURING KINNASAND, SIDE STORY

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