HIKE

当時（ミッドセンチュリー時代）の北欧は、このようなスモールキャビネットを沢山製作していました。ソファのサイドテーブル、ベッドのナイトスタンドとしてはもちろんですが、当時のインテリア雑誌を見れば、空いた壁面に椅子と一緒にセットし、キャビネット上の壁面にはアートを飾り、床には小さなラグ敷いて、室内の中にひとつのシーンを構築させ、自分が想像した以上の使い方をしているではありませんか。

当時の雑誌からは、室内はそんなクリエーションの連続で、ひとつひとつは断片的なのですが、全体として見た時にそれぞれが連動し合い、その家のキャラクターが浮び上がってくるのです。それはその家族の個性もしくは主張であって、日本人が持ち合わせないアイデンティティの確立が住宅からも垣間みれるのです。幼き頃からそのような環境で育つことは、人の形成にとっても大事なような気がします。

この小さなキャビネット、みなさんならどのように楽しみますか？　家族が顔を近づけてのクリエーションワークはきっと楽しいはず。正解も不正解もないから、想像と創造を楽しんでみてはどうでしょう。思ってもみなかった世界が展開してゆくかもしれません。チークとオークのコンビ、引出し、棚板もセットされ使い勝手は良さそうです。開閉はスムーズ、内部もクリーン。

次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨）によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、木部のアフターケアも対応します。ご安心してお使い下さい。

コメント：須摩光央（買付け担当）