HIKE

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ウェグナーによるダイニングチェア、CH30。北欧ミッドセンチュリー期の椅子の指標となった定番的な椅子。何の変哲もないごく普通の椅子に映るも、じっくりとこの椅子と対峙すれば驚くべき革新的な技術が盛り込まれていることに気づく。それは「契り」と呼ばれる背もたれの十字意匠。脚の一部が十字に加工され背板を貫くことで、接合面積が増え耐用年数、耐久性が高められているのです。またそれはこの椅子のシンボルデザインとして世界中に名を馳せることにつながってゆく。随分と長いことのこの椅子を買付けてきたが、この「契り」部分が破損しているCH30に出会ったことがない。すでに50年は経過しているこれらの椅子達、ウェグナーと職人の偉業と呼べるのではないでしょうか。結果、これらの椅子はもう50年継続できるのですから。

綺麗な弧を描く背もたれ、柔らかにシェイプされた脚と貫、洗練されたディティールは一般的なダイニングチェアとは一線を画す。それらには全て意味があることを実際に座ることで体感できる。カーブが描かれた背板のよってしっかり体を納めることができ、想像以上の座りの深さが感じられる。幅広の座面も左右が若干反り上がりお尻が上手に収まり、長時間の食事でもまったく問題なさそうだ。座り心地がよろしいということは、美味しい料理に箸が進み、楽しい会話にも花が咲く。家の中心は家族が集まるテーブルと知っていたウェグナーの想いは、使い込むことで実感してゆくのだろう。背板はチーク材、フレームはオーク材、ヴィンテージならではの深みある表情。尚、こちらの椅子は単体での販売となります。生地、ウレタンは国内にて交換済み。

次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨)によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、ウレタン交換、張生地交換、木部のアフターケアも対応します。


コメント:須摩(ショップスタッフ)

Chair CH30
14S01-0115
W510 D480 H740 SH440
Hans J Wegner / Carl Hansen / Denmark / 1952 / Teak & Oak wood
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