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ハンス・ウェグナーによって1961年にデザインされたダイニングテーブル「AT-318」。製作はデンマークのAndreas Tuck社。ウェグナーは椅子の巨匠として知られているが、テーブルやデスク、キャビネットなども手掛けており、中でもテーブルやデスクの多くは同社によって製作されていた。AT-318と同系統のAT-322がカール・ハンセン社に引き継がれ、現代ではCH-322として50年以上も製作し続けられている。尚、こちらでご紹介するヴィンテージ版では天板にチーク材が用いられており、現行のラインナップにはない希少なモデル。経年変化によって深みが増した重厚な天板は、スチールの硬質な輝きを一層引き立たせて、異素材が見事に同居している。

一般的な天板の木目方向は長手と平行にする。だが、こちらは短辺方向と平行。これはスペア天板を入れた際に継ぎ目が目立たなくする工夫。長手方向に使用すると木目を断ち切るように継ぎ目が出来てしまうのをウェグナーは嫌ったのでしょう。意匠的にも木目模様がリズミカルに並ぶ様子は美しさも感じる。スペア天板は幅400mmが2枚付属。メイン天板を左右に広げて出来たスペースに、必要に応じてスペア天板をセット。すると2160mm、2560mmと段階的に拡張していくことができる。通常時でもゆったり4名で使用できる大きさだが、最大で8名利用まで対応できる。これなら家族や友人を招いてのホームパーティも心配ない。もしくはオフィスのミーティングルームでも活用できそうだ。角があるソリッドな形状は脚部との協調性が生まれている。

脚部はステンレススチール製。丸いストレートレッグと、その脚と天板を構造的に支持する幕板によって構成される。ウェグナーは当時ステンレススチールの可能性に着目し、家具への使用を追求していた。彼にとっては数少ない金属を用いたテーブル作品である。特に注目すべきは幕板でしょう。幕板は脚と脚の間を繋ぐように備わる部材のことだが、こちらのテーブルではくの字に折れ、長辺では繋がってない。意匠的な軽快さを与える一方で、拡張時に幕板が歯抜け状態になることにも対応した秀逸な発想。構造的には「さすがウェグナー」と言える優れた安定感。ステンレスの輝きはモダンなダイニングにフィットし、合わせるチェアもステンレスを使用した椅子(例えばPP701)などがベストでしょう。時代を超越して愛され続けるマスターピースを生み出したウェグナーの感性は、椅子だけに留まらない。


次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨)によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、木部のアフターケアもご対応します。


木材の詳細はこちらをご覧ください。


コメント : 中島

Table
16D06-0085
W1760+(400x2) D1000 H710 配送料金Dランク+組立費用
Hans J Wegner / Andre Tuck / Denmark / 1961 / Teak wood
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