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ヴェルナー・パントンによるロッキングチェア「Relaxer Chair」。1974年にドイツのメーカーRosenthal社のために設計。パントンはデザ インの力で生活をエキサイティングにしたいという思いを抱き、力強い色使いや前衛的な意匠を得意とするデザイナー。まさに三日月型のシートのみで構成されるユニー クな発想はパントンならではと言えるでしょう。シートをサポートするオーク無垢材はかなり深い飴色へと変化を遂げて、魅力的なシルエットをいっそう際立たせるよ う。

さっそく腰を降ろしてみる。脚がありませんから、かなり床に近いシートポジション。足を前方に投げ出すように寛ぐことができ、目線が床と近いため安心感も感じら れる。座面と背もたれの境界線がない一体型シートですから浅くも深くも腰かけることができ、あらゆる体格、姿勢で寛ぐことができる優れもの。例えば、浅く腰かける と頭までサポートしてくれるハイバックチェアとなり上体は起きあがり気味に、反対に深く腰掛ければシートは後方へ傾きリクライニングシートとして寛ぐことができ る。シートは曲面にシワなく沿うために細かなブロックに分けて縫製。その縫い目は滑り止めとなるほか、陰影を作り出し意匠のよきアクセントとしても効いている。

張地、内部クッションは新規に張替済み。使用する生地はKvadrat社の“Harald”をセレクト。Haraldはコットン100%のベルベッド繊維で構成されており、僅かに起毛した質感がフワリと心地いい。デザインはラフ・シモンズが手掛けており独特な感性による深みのある色調も素晴らしい。光の角度や起毛具合によって表情が変化する生地ですから、このロッキングチェアなら十分に生地の魅力が表現されるでしょう。

この椅子をセットするだけで生活に少しユニークさがうまれそうです。

次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨)によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、中材交換、生地張替え、木部のアフターケアもご対応します。


コメント : 中島


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Rocking Chair
17D09-0020
W620 D1100 H680
Verner Panton / Rosenthal / Denmark / 1960's / Oak wood
SOLD OUT