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ミッドセンチュリー期を代表するデンマークのデザイナー、フィン・ユールが手掛けたエグゼクティブデスク。彼はコーア・クリントが教鞭を取る王立芸術アカデミーを卒業し、建築家ヴィルヘルム・ラウリッツェンのもとで10年のキャリアを積む。1945年からは家具デザインに注力し始め、孤高の職人ニールス・ヴォッダーと共に独自の美学を追求し、家具の彫刻家とも称される。こちらのテーブルは彼が家具メーカーFrance&Son社のために手掛けたディプロマット(外交官)シリーズのひとつ。各国のデンマーク大使館で多くの要人との対話に使用されてきたことで知られ、エグゼクティブクラスのオフィスやミーティングルームなどで使用されていたのでしょう。エッジの効いた全体意匠からは緊張感が漂っている。

深い褐色のローズウッド材が使用された天板。現在ではワシントン条約によって輸出入を制限される希少種である。ギターやビリヤードのキューなど、趣向性の高い逸品に用いられることも多く、その木目がリズミカルに連続する天板は魅力的な木目をいっそう豊かに感じられる。天板小口と幕板、脚は繋ぎ目がフラットになるよう合わさることで素晴らしい一体感を表現。幕板には段付きの造形が施されており、そうして生まれた陰影からは厳格さが伝わってくる。四隅から続く脚は一見すると角脚だが、実は脚の内側は丸く削られている。脚先が細くなるテーパーレッグと相まって上品にまとめられている。全体を通して直線的で、生産性を考慮されたデザインだが、こうした意匠への配慮にはフィン・ユールらしさが感じられる。

2杯の引出しと補助天板が片側に備わる。金属製の引手はローズウッド材とのコントラストが美しく、簡潔にまとめられた意匠によく映えている。事務仕事に必要な文具やノートPC、書類など納めておくといい。中は仕切りのない仕様ですから、必要に応じて小分けトレーを用意すれば凡庸性が高く効率的にものを収められるはず。この大きなデスクを大胆に独り占めして書斎やオフィスにセットしてみれば、効率的な仕事が出来ることでしょう。PCやデスクランプなどとも見事に親和するのがローズウッド材のよいところ。モダンな設えも得意とする。対面で仕事をすることもでき、互いの脚が当たりにくいよう天板下には仕切りが備わり、使い勝手も申し分なさそうだ。

次世代へ接続可能な家具として蘇らせました。
フルサンディング(研磨)によって劣化した塗装シミ、傷、汚れを除去し、その後、耐水、耐退色効果のある特殊な素材を浸透・硬化させ、トップコンディションの状態である「ハイク・クオリティ」まで仕上げを施しました。ご購入後、木部のアフターケアもご対応します。


コメント : 中島


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Finn Juhl / Cado / Denmark / 1963 / Rose wood
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