HIKE

デンマークの家具メーカーOmann Jun社製のテーブル「Model 55」。同社は1933年に初代Andreas Omannが創業後、家族3代に渡り現代まで続く名ファクトリーである。本作のように木目を活かした潔くも美しい家具を多く製作してきており、Andreasの息子であるGunni Omann、Bjarne Omannがアメリカやヨーロッパ諸国へ販路を広げ、北欧家具隆盛の一角を担う。同社のアーカイブをご覧いただければクオリティの素晴らしさを感じ取れるだろう。

木材はワシントン条約で絶滅危惧種に指定されたローズウッドを使用。ローズウッド特有の力強く、美しい木目をシンメトリーに配置した天板は、経年変化も加わり重厚感かつ気品を漂わせる。濃淡の強い色合いで、食器やカトラリーを上質に魅せ天板に並ぶ料理も一味違って見える。

美しい天板もさることながら、贅沢にローズ無垢材が使用された脚は、三角に見えるが実は四角形状。強烈に先細りになる角度と相まってこのテーブルのシンボルデザイン。またよく見れば脚の角に細いスリット、幕板下部には段付の意匠が施され、繊細な陰影はこのテーブルをより洗練された佇まいへと昇華させている。

角のない天板はダイニングシーンの導線確保が容易なほか、皆が中心に向かって腰掛ける事ができ自然と会話も弾む。スペア天板は1枚。本体と同じ幕板がセットされ、拡張されていることに気づく人はいないだろう。通常は４名、最大で6名での使用が可能。ローズウッドのダイニングチェアを合わせれば統一感のある、落ち着いたダイニングスペースを演出してくれそうだ。

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コメント : 谷山

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