HIKE

デンマークの家具デザイナー、エリック・バックによるダイニングチェア「Model 49」。1949年に誕生したので製品名はそのまま49とされ、彼の代表作のひとつとされている。当時26歳と、比較的キャリア前半に手掛けた作品でありながら、優れたデザイン力がその頃すでに確立されていたのでしょう。

椅子全体を通して角は大きく丸められて柔らかな印象ながら、一方で背もたれを支える2本の木部上端はペーパーナイフのようにシャープネスな造形であったり、背面の貫は優雅なカーブを表現することで甘すぎることはない。全体のプロポーションが整っていることはもちろんだが、テーブルに合わさっている状況を考えると、テーブルの天板から覗かせる背もたれと、背面意匠は特に配慮が必要。そこを意識されている点は秀逸である。

フレームから浮いているような座面。こうしたクリアランスにも美意識を感じる。また、一般的な椅子と比べて脚に備わる貫が少ない為、開放的であり、要素が抑えられているので前述したようなディテールに自然と目が向く。構造的に座枠を太くする必要があるが、視覚的な重さを回避する上でも浮いた座面は一役買っているのだろう。3次曲線によるシートはお尻の曲線にフィットして座り心地は良好。浮いている箇所はしなりが効いて上手に耐圧を分散し、背もたれのホールド感も申し分ない。幅、奥行きにもゆとりがあり楽な姿勢で座れる為、長いデスクワークにも向いているだろう。

座面、背もたれは上質なインポートのグレーファブリックに国内で張替済み。同時に中材のウレタンフォームの交換も済ませていますから末長くご愛用いただけます。

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コメント： 中島

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