HIKE

北欧家具には重ねて収納できるスタッキングチェアや、来客時に拡張できるダイニングテーブルなど、限られた居住スペースを広く有効的に使えるアイデアの数々にはいつも頭が下がる思い。90年代初め頃から暮らしを見つめ直す動きがあり、ミッドセンチュリー期の有名デザイナーらがそれらを世界へ広めた。こちらのネストテーブルもそういった観点で見てみましょう。

3台のサイドテーブルが入子状に重なっている状態がまずニュートラルな状態。ひとつひとつは軽量に造られていますから、片手でヒョイと簡単に出し入れや移動ができる。例を挙げて使い方をご紹介しましょう。普段はソファの横にレイアウトして置き、リビングで寛ぐときはネストテーブルの一つを手元に置いてマグカップやグラスなどをそこに。家族で団欒を過ごすときは各々の手元に一つずつネストテーブルがあれば大きなソファテーブルは必要なくなる。するとソファ前にゆとりがうまれて、ゴロンと足を伸ばしてリラックスしたり、お風呂上りにストレッチをしたり出来る、ということ。あるいはバラバラに違う部屋で使用しても構わない。

木材は深みのある経年変化が美しいチーク材。静かに水の流れるような黒い木目が心を落ち着けてくれるよう。脚と貫は限りなく細く繊細。僅かにテーパーもかかっており高い美意識が感じられる。また、天板から直接脚が生えたような構造となっており、一般的に用いられる幕板を廃したことによるミニマルな構成もまたいい。その分、天板と強固に連結するべくホゾは深めに設けられており、天板の四隅には丸く脚の頭を覗かせている。

コメント : 中島

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