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デンマークのデザイナー、セヴェリン・ハンセン(Severin Hansen Jr., 1887〜1964)によるデスク。製作は1950〜60年代にかけてハンセンの作品を多く残した、デンマークの家具メーカーHaslev社によるもの。

セヴェリン・ハンセンの生涯については不明な点も多いが、そのミニマルなデザインから彼はヴィンテージ好きの間では知る人ぞ知る存在だ。Haslev社からはダイニングテーブルやネストテーブル、コーヒーテーブルなどを多く発表し、その他にもデンマークを代表する陶磁器メーカー、ロイヤルコペンハーゲン社のタイルテーブルをデザインしたことでも知られる。

彼のデザインの最大の特徴は、なんと言っても接合部の唯一無二の美しさ。貴重なチーク材を贅沢に使ったこちらのデスクでも、天板、幕板、そして脚部が互いに溶け合うように精緻に接合され、その魅力が十分に堪能できる。デスクの構造を安定させる幕板は下端に向けて斜めにカットされ、これによりスッキリとした印象が得られるとともに、天板と脚部との接合部に優美な三次元曲線が描き出される。接合部からスラリと伸びた脚部はテーパーがかけられ、デスクを支える姿もどこか優雅だ。

天板はゆったりとしたサイズで、十分な作業スペースを確保できる。縁の部分は奥から脇にかけてわずかに立ち上げられているから、机上の物をうっかり落としてしまうこともなさそうだ。壁付けでもいいが、このデスクは後ろ姿にも抜かりがない。そのためスペースに余裕があれば、壁から離してアイランド型の配置にしても絵になるだろう。

両袖には左右三段ずつの引出しを備え、散らかりがちなデスク周りをきれいに整頓できるのも嬉しい。一番上の引出しにはスライド式のフタが付いており、中身が丸見えになることがないうえ、資料などの仮置きにも便利だ。引出しの鍵は付属しないが、残された鍵穴はデザイン上のいいアクセントになっている。よく見ると手掛け部分のデザインも洒落ていて、上の引出しの下部と下の引き出しの上部が合わさり、一つの楕円形が浮かび上がる仕組み。デザイナーの意識がどこまでも行き届いていることがわかる。

両袖デスクはともすれば椅子を収めるスペースが狭くなってしまいがちだが、これは比較的ゆったりとしたスペースがあり、アームチェアやキャスターベースのチェアを合わせることも可能。ディテールの美しいデスクだから、合わせるチェアも個性があると素敵なワークスペースを構築出来そう。例えば、写真のようにブラックレザーのセブンチェアを合わせると落ち着きある組み合わせとなる。天板には季節の花を飾っても気持ちがいい。こんなデスクで仕事ができたら、それこそ最高の贅沢と言えるだろう。


コメント:大塚


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20D06-0165
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Severin Hansen / Haslev / Denmark / 1960's / Teak wood
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