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数々の名作椅子を作り上げてきたハンス・ウェグナーと、100年以上の歴史を誇るゲタマ社によるソファGE375。両者の出会いは1950年代初頭、それまではベッドメーカーであったゲタマ社がウェグナーに家具デザインを依頼したことがきっかけ。初期作品にGE290など現在まで続くほどのヒット商品が登場したことは同社にとって大きな転機となる。ソファクッションは従来のマットレス技術が活きるところですが、複雑な構造のソファフレームを製作することは容易なことではなかったはず。オリジナリティ溢れるウェグナーのリクエストに応えるべく、大変な努力があったことでしょう。

GE290の特徴であった座面の延長がそのまま後脚となる構造はGE375にも採用。低重心で高い安心感が得られるだけでなく、後方への傾斜が深く安楽性にも優れている。部材の数も削減できることから環境保護やコストカットの観点でも秀逸。シンボリックな幅広の肘掛けは天然木の風合いがよく表現されており、ここには飲み物を置くことも可能。立ち上がる際は手のひらをしっかりつけるので力が入り易いのもいい。次に背面にまわってみると、各部材が複雑に組み合わさり連続する構造美に思わず見とれてしまう。壁面に隠れてしまうのは少し勿体ないかもしれない。そして、このソファは最大の特徴はセパレート出来るユニークなギミック。例えば3人掛けを2人掛けと1人掛けに分割し、別々の部屋で使用することも出来る。ライフスタイルの変化や模様替えを楽しみながら使い込んでいけるのは嬉しいところ。

腰かけてみると座と背の角度が深くゆったりとしたシートポジション。クッションはフレーム意匠を惹き立てるべく厚みを抑えながらも、固めにセッティングされたウレタンフォームがしっかりと体重を支えてくれる。クッションサイズは幅広で大人の男性でもゆとりを感じるほど。ハイバックの背もたれは肩から首までサポートしてくれて、全身の力を抜いて身を委ねられる。ヘッドレストはパーツの取付け方を変えると上下に調整可能。体格に合わせてサッと切り替えられますから、ご家族とソファを共有される場合も皆さまで寛げることでしょう。

クッション張地、ウレタンフォームは国内にて新規に交換済み。深みが増し、飴色に経年変化を遂げたオーク無垢材のフレームとの相性を考慮しファブリックをセレクト。僅かに光沢を含んだ生地感はモダンな印象で、現代的のコーディネートにも合わせやすい。肌触りはふんわりと滑らかで心地いいので、このソファの寛ぎ効果をいっそう高めてくれる。


コメント: 中島


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Hans J Wegner / Getama / Denamrk / 1969 / Oak Wood
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