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スウェーデン政府よりプロフェッサーの称号を与えられた家具デザイナー、ブルーノ・マットソンによるラウンジチェア「Pernilla(パーニラ)」。

彼は1907年、家具工房に生まれ幼いころから家具職人としての教育を受けてきた。独自に研究した木を曲げる技術によって1934年に発表されたエヴァシリーズは彼の出世作。パーニラとの違いはキャンバスシートやクッションはなくフレームに縦横交差するようにウェービングバンドを張った仕様であること。スウェーデン国内に留まらずヨーロッパ、アメリカで高い評価を集め、名実ともにスウェディッシュモダンを代表する椅子と言えるでしょう。そういえば、同時期にアルヴァ・アアルトも曲木のフレーミングにウェービングバンドを使用した椅子を発表しているけれど、スウェーデンとフィンランド、地理的な関係性からすれば何らかの関係があったのかもしれない。

このパーニラはエヴァシリーズからおよそ20年後の作品。人間工学的観点で座り心地を追求しリ・デザインを重ねていますから座り心地には期待できそう。空に向かって腕を伸ばしている様なアームに手をかけゆっくりと腰を降ろしてみると、まず感じたのは安心感。シートハイを抑えて床に近い設計だからだろう、見た目の華奢な印象とは相反する。シートクッションによりソフトでお尻にゆっくと馴染む感触。と同時に後方に傾斜しているため自然と上半身は背もたれへ導かれる。ゆるかやな曲線を描くシートは背中、腰にジャストフィット。思わず「ふ〜ぅ」と全身の緊張がほぐれていくのが分かる。アームに腕を沿わせれば、椅子との一体感はさらに高まり、これこそ彼の人間工学の答えなのだろうと、違和感なく納得できた。枕は高さ調節出来ますから背の高い方から、小柄な方にも対応。様々な体形にマッチするよう考慮されているのも人間工学のポイントでしょう。

サイドテーブルをセットして本とコーヒーを準備すれば安らぎのひと時を過ごせそう。ふかふかのレザークッションが心地よくてつい寝入ってもう夕方!なんてことにならないように注意したいところ。レザーはトリートメントを済ませていますのでご覧の通り艶やかな表情に。まだまだ十分に使えますが、ご不安な場合は必ず現物確認後をお願いします。


コメント:中島


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Bruno Mathsson / Dux / Sweden / 1960's / Beech wood
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