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デンマークの冬は日照時間が短い。朝起きてもまだ暗く、昼食後には次第に夕暮れを迎える。街には雪が深々と降り積もり寒さも厳しい。ですから、家での暮らしを豊かにすることが大切なのでしょう。暖炉のある部屋にこのソーイングテーブル。パチパチユラユラと薪が燃える中、窓の外の街灯を眺めて編み物をしたり、家族や友人とおしゃべりをしながらティータイムを過ごしていたのかもしれない。

こちらは1950年、同国を代表する家具デザイナーのハンス・ウェグナーによって、今はなきの家具メーカー、アンドレアス・タック社が製作したもの。隅々まで角は柔らかく滑らかに丸められて、左右に垂れる天板、可愛らしい引出のツマミ、丁寧に編込まれたラタンのバスケットなど、ユニークなところが沢山ある。デンマークではこのテーブルをソーイングテーブルと言う。

引出を引いてみるとスルスルと軽快な動き。中は細かな仕切りが設けられて、編み物道具が使いやすく収納できるよう配慮されている。そしてその下には最も象徴的なラタンバスケットが備わる。長い時間を経て本体のオーク無垢材と共に飴色に変化。光を受けたバスケットは規則的な陰影を表し、それは特別な魅力を表しているよう。引き出しと同様に手前にスライドして色とりどりの毛糸玉をゴロゴロと入れていたのだろう、と想像が膨らむ。本体一番下に位置する棚板には編み物の指南書、もしくは息抜きに読む雑誌などが置いておくのに丁度いい。バタフライ式の拡張天板は両側を広げると幅1280mmになり立派な作業台に。道具や図案を広げてるのに十分なスペースでしょう。

現代のインテリアにコーディネートするならばソファ横のサイドテーブル、もしくはソファテーブルとしてリビング中央にレイアウトするといい。引き出しやバスケットにはリビング周りの細かな日用品が整理できて実用性も十分。その他には壁面に配置して、その上に鏡をかければ素敵なドレッサーとしてもご愛用いただける。引出し、バスケットの開閉は調整済、籐の欠けもありません。天板裏にはAndreas Tuckの刻印も残っている。

引出し、バスケットの開閉はスムーズに動作するよう調整済。


コメント : 中島


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