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ハンス・オルセンによる3人掛けソファ。北欧ミッドセンチュリー期にデザイナーとして活躍した彼だが、30歳まで家具メーカーの職人を転々としていたという。その後、王立アカデミーに入学しコーア・クリントに師事すると、デザイナーの頭角を現しはじめる。同時期に名を馳せたウェグナーやヤコブセンに比べその名は知られていないが、繊細な美意識は当時よりも現代のヴィンテージマーケットで高く評価されている。

ではソファをよく見てみよう。殆どを直線で構成しているからこそ、側板の上端を控えめに折り曲げたようなアームが目を引いている。ふっくらとしたフェザークッションは厚みを抑えながらも、ふくよかさを感じるのは堅実で潔い本体枠のおかげだろう。要素を抑えてミニマルさを追求すると全体のサイズバランスが問われるところだが、ご覧のとおりデザイナー感性は申し分ない。軽やかな脚元に用いられる上質なローズウッド無垢材の脚は、簡潔な構成のお蔭でしっかりその存在感を示している。 作り手であったからこそ、構造をよく理解し、実際に検証などしながら繊細さを追求できたのでしょう。

腰をおろしてみると、フェザークッションがフワリとした感触でお尻を受け止めてくれる。クッション厚みは抑えているのでフカフカしすぎることはなく適度な弾力。クッションを置いている座枠にはウェービングバンドが張られていますから底付き感はない。背中も同様のクッションで、体勢に合わせてクッションは柔軟にフィットする。座面の角度はフラットに近いので、ゴロッと横になるのも気持ちいい。

クッション張地、本体ウレタンは国内にて交換済み。張地はデンマークの伝統的な生地メーカーのファブリックをセレクト。ウールを主原料としたハリ感が、このソファが持ち合わせている緊張感をしっかり表現している。また、いくつかの色の糸によって紡績されているため立体感のある表情も魅力ですから、ミニマルなこのソファにはよく似合っている。風合いの変化を感じながら末永くご愛用ください。ご購入後の張替、中材の補充も可能です。


コメント:中島


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Hans Olsen / C.S Mobler / Denmark / 1962 / Rose wood
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