HIKE

1960年代デンマーク製の両袖デスク。余すところなく全体にローズウッド材を用いた上質な構成。特に大胆な2枚剥ぎの天板は、本を見開いたようにシンメトリーなブックマッチとなり、ローズウッド特有の赤褐色の木肌に黒い筋が荒々しく燃え盛るよう。一方で僅かに艶をまとい、落ち着いたダークトーンが上品な印象も持ち合わせている。

引出しは両側に備わり、右手側には深い引出しが備わっているのも嬉しいところ。デスク周りの小物はこちらにまとまりますから、席を立つことなく効率的にデスクワークに集中出来そう。引出し前板には持ち手を設けず、小口に指を掛けて出し入れする仕組みにしたことで、要素を抑えられたフロント意匠は木目が際立って感じられる。引出しの隙間に設けられたスリットも端正な印象。

背面には幅広のラタンを編み込んだパネルによって足元を適度にカバー。立体感のあるテクスチャーは非常に印象的で、なんだか壁に向かってレイアウトするのは忍びない。脚は珍しい楕円形状。ラタンと共に有機性でローズウッドの緊張感を適度に和らげてくれている。

チェアを収めるスペースはコンパクトですから、肘掛のないチェアの方が使い勝手がいいでしょう。引出しの鍵はあいにく付属していないが、引出しは問題なくスムーズに動作します。

コメント： 中島

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