HIKE

Sven Engstrom & Gunnar Myrstrandのスモールキャビネット。こちらは“CASINO”というシリーズのヴァリエーションのひとつで、製造当時は上の収納部分は様々な種類から好みのものを選んで購入する事が出来たのでしょう。中にはベンチシートもあった。モジュールファニチャーの走りとも言える。それではじっくり見てみたいと思う。

全体はチーク材で構成。直線的で簡潔にまとめられ、柾目の木目が端正な佇まいに感じさせているよう。脚の各部材には段付きの造形が施されて立体感を演出。こうしたディテールによって単調な平面構成に陥ることを防止している。2杯の引出しは上段が浅く、下段が深い。愛らしい丸いツマミが２つずつ備わりガタガタする事なくスムーズに引き出すことが可能。このツマミは意匠のよきアクセントにもなっている。背面もチーク材で仕上げられていることから、様々な状況を想定しているのでしょう。

例えば、壁面にレイアウトし鏡と椅子をセットすればドレッサーとして。もしくは、電話/ファックスの受電台として使う際はアドレス帳やコピー用紙、インクリボンなどを引出しにひと纏めにしておけますね。ベッドサイドならデスクランプを天板上に、メガネやスマートフォンなど細かなものを引出しに収納すればナイトスタンドにもなる。経年変化したチーク材の風合いはご覧の通り素晴らしいですから、お部屋に天然木の香りが広がりそうです。

開閉はスムーズに動作するよう調整済み。

コメント：中島

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