SOLD OUTArchives

デンマークを代表する世界的デザイナー、ハンス・ウェグナー(Hans J. Wegner, 1914〜2007)によるGE290イージーチェア。オークフレームが圧倒的に多いが、今回は生産数の少ないチークフレーム。色艶を増し、落ち着きのある表情は力強いオークとはまた違った印象を受ける。

ウェグナーは17歳の若さで木工マイスターの資格を取得し、その後コペンハーゲンの美術工芸学校で家具デザインを学ぶ。そのため木への理解も深く、それを活かして生涯で500以上もの椅子をデザインした。これほど数多くの創作が実現したのは、ウェグナーが実際の製作を担う工房やメーカーの技術力を見極め、その特長に合わせたデザインを提案することができたからだ。

GE290イージーチェアはウェグナーがデンマークのGETAMA社と手を組み生まれたモデル。発表は1953年と半世紀以上も前だが、ベストセラーとして世界中で愛され、今もなお作り続けられている。GETAMA社はもともとマットレスメーカーとしてスタートしたが、その技術を生かして家具製作にも進出し、ウェグナーと協働してソファやイージーチェアに数多くの名品を残した。

骨太構造のチークフレームは躍動感のある木の風合いが豊かに伝わり、ぬくもりと安心感が同時にもたらされる。座の延長がそのまま後脚となる構造はウェグナーが得意としたデザインで、これにより座角(背と座の角度)が深くなり、高い安楽性が得られる。現行品のクッションはウレタンのみだが、これはヴィンテージならではのコイルスプリング入り。適度にテンションがあり、体をあずけると自然と余分な力が抜けていく。水平なアームは厚みがあり、安定感は抜群だ。腕をのせてリラックスしてもよし、読みかけの本をちょこっと置くもよし。長時間座っても疲れにくいため、読書や映画鑑賞にはまさにうってつけ。デザイン性だけでなく機能性も兼ね備えた完成度の高い1脚と言えるだろう。

張替、ウレタンフォームは国内にて新たに交換済み。ファブリックはインポートのグレーをセレクトしており、僅かに光沢感のある生地感が現代的なスタイリングとの親和性を高めてくれるだろう。耐久性があり、落ち着きある色合いですから長く楽しめそうだ。


コメント:大塚


新型コロナウイルス感染対策について

2000年のオープン以来、「物質の循環」「自然との共生」をメインテーマに、ヴィンテージ家具の永続的使用を追求し続けています。末長くお使いいただけますよう自社プロスタッフが可能な限りのメンテナンスを施しました。ご検討、ご購入前に下記を一読していただけますようお願いします。

ハイク品質と特性  生地張替  サポート  木材種類  無断転載について

Easy Chair
19G09-0088
W750 D820 H730 SH420 配送料金Cランク
Hans J Wegner / Getama / Denmark / 1953 / Teak wood
SOLD OUT