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スウェーデンのデザイナー、ニールス・ヨンソン(Nils Jonsson、生没年不詳)によるダイニングチェア。製造は同じくスウェーデンの家具メーカーで、ヨンソンの作品を多く手掛けたTroeds社。

ニールス・ヨンソンは1950〜60年代に活躍した家具デザイナーで、キャビネットやローボードなどのいわゆる箱物家具を得意とした。簡潔な意匠に纏めながらも優れたサイズバランスやディテールへの配慮が素晴らしく、当時のデンマークでは親しまれていたのだろう。残されている作例は箱物家具が多いが、こちらのようなダイニングチェアもいくつかデザインしている。では、さっそく詳しく見ていこう。

貴重なローズウッドを使用した贅沢なつくりで、上品さが際立つ凛とした椅子だ。ローズウッドといえばその木目の美しさで有名だが、この椅子に使われているローズウッドは特に木目が美しく、強い印象を放つ。背中を支える笠木はこの木目を味わうためのカンヴァスのようで、ゆったりとしたカーブが波紋のような美しさを引き立てている。

カーブした笠木には適度な角度がつけられ、背中に優しく馴染んでくれる。その笠木からは後脚がスッと伸び、そのまま床面までストンと落ちる。また、一般的には露出している座枠や、脚と脚を構造的に繋ぎ支える貫が排除されたデザインは、ニールス・ヨンソンらしい美への探求を感じさせる。こういった配慮がこの椅子の凛とした印象をかたちづくっているのかもしれない。

座面のファブリックは明るいグレーで新たに張り替えているが、控えめに入った繊細なピンストライプがこの椅子にはぴったりで、仕立てのいい服をまとっているような気持ちよさを感じさせる。ローズウッドの濃い色味とも相性がよく、お互いがお互いを引き立てる、生き生きとした関係が生まれている。上品なデザインだが古臭さはなく、この椅子にはどこか清新な空気感がある。凛とした表情はコンテンポラリーな空間にも違和感なく溶け込んでくれるだろう。

4脚セットでの販売。左記の価格はセット価格です。(¥60,000×4)


コメント : 大塚


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Chair Set
20D06-0074
W470 D430 H790 SH420 配送料金Bランク×2
Nils Jonsson / Troeds / Sweden / 1960’s / Rose wood
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