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1960年代、デンマーク製のエクステンション式ダイニングテーブル。デンマーク都市部は当時からコンパクトな住宅が主流で、それに対応できるように多くの拡張式テーブルがデザインされた。居住スペースの小ささは現代の日本も同様であるため、私たちの生活にもしっくりとくるデザインだ。

オーソドックスなつくりだが、貴重なローズウッド材が贅沢に使われているのはヴィンテージならではのこと。現在ではワシントン条約で輸出入が制限されており、ギターやビリヤードのキューなど趣向品に好んで用いられていたことからも、人々を魅了する木材であったことが分かる。

天板はローズウッド材の木目がリズミカルに用いられて、木材の魅力が上手にひき出されており、その深い色味には皿に載せた料理もよく映えるだろう。縁には厚みのある無垢材がぐるりと張られ、耐久性を考慮したつくりに。椅子が当たって凹んだり、傷ついたりしても修復が容易で、気兼ねなく使用することができる。メイン天板の下に見えるのは、エクステンションのためのスペア天板。天板下に重なっているため保管場所の心配もなく、必要なときにさっと引き出して使える。

天板を支える脚は細見ながら幕板ともに強固に連結されている。脚先にゆくにつれテーパードされた繊細なディテールと、角脚による陰影はメリハリがあり適度な緊張感をもたらしてくれる。縁の下の力持ちでありつつ、ローズウッドの美しさをしっかりとひき立てている。脚は天板に対して外側に位置しているから脚間隔にゆとりがあり、椅子を収めるスペースにも余裕が出るのもうれしいところ。

拡張前の天板サイズは1300mm × 900mmで、大人4人がゆったりと座れるサイズ。天板は片側だけ引出しても平行を保つようになっており、片方だけ引き出せば6人掛け、両方とも引き出せば8人掛けとして使用できる。普段はメイン天板のみ使用して、鍋ものや書類仕事などでちょっとしたスペースが必要になればスペア天板を1つ引き出し、大勢の来客があったときにはスペア天板を2つ引き出してフル活用、なんてフレキシブルな使い方ができる。飽きのこないデザインと経年により深みを帯びた落ち着いた風合い。これからもずっと付き合っていけそうなダイニングテーブルだ。


コメント : 中島


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Table
20D06-0129
W1300(+520×2) D900 H720
- - - - - / - - - - - / Denmark / 1960's / Rose wood
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