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このローボードを手掛けたのはアルネ・ヴォッダー。躍進を遂げた50年代のデンマーク家具業界を支えたデザイナーの一人で、同国屈指の技術力を誇る家具メーカー、シバスト社と協力し、数々の名作を世に送り出してきた。米国にも輸出していたメーカーだったこともあり、元米国大統領ジミー・カーターはヴォッダーのファンで、彼の家具はホワイトハウスに導入されているというのは有名なお話。このもその一つかは分かりませんが、希少種のローズウッドを贅沢に用いた構成と、圧巻の存在感は素晴らしいの一言。

それでは見ていきましょう。まず向かって左側には引戸。丸いハンドルに指をかけて引くと、スルスルとスムーズに開閉し、内部には可動棚が3枚備わる。実はこの扉、けんどん式で簡単に取り外しでき、表裏をかえしてセットすればホワイトとマスタード色の2トーンカラーの扉に早変わり。そう、リバーシブル仕様になる珍しい扉なのだ。この仕様はヴォッダーの他の作品にも度々みられる為、これを見れば皆、彼の手掛けたものと一目で分かることでしょう。

右に移ると今度は引出しが7杯。ハンドルはローズウッド無垢材を削り出し、それがリズミカルに連続することで特徴的な前面意匠を表現している。一般的なローボードよりも引出し数が多いのも功を奏して、その造形はより強調されているよう。5本の指でしっかりホールド出来るため機能性も申し分ない。書類や細かな生活雑貨を整理しながら細かく分類できるのも嬉しいところ。

最後にフラップ扉。引戸や引出しに比べ最も幅が広いですから、横に開く観音開き扉よりも手前に開くフラップ扉が合理的。ひとつのキャビネットに開きがっての異なる扉で構成されているのも、変化があってユニークに感じられる。風合いのある真鍮の鍵で解錠し、ハンドル代わりに鍵をそのまま引く。手を沿えてゆっくりと開くと、ゆとりのある収納スペースが現れる。内部には可動棚が1枚。棚板の前面小口は斜めにカットされているため、陰影がうまれて繊細な印象に。金属製のダボ穴によって剛性力を高めている点は、デザイナーの確かさが垣間見えるところ。

脚は6本。幅2500mmの大型ローボードですから、中央にも脚があることで構造的な安心感は格段に高まる。脚は先が細いテーパーレッグ。脚の数が増えても開放的なのは、こうしたディテールにまで配慮が行き届いているからでしょう。高さを抑えているので、リビングにレイアウトしてみるとソファから眺めたときにちょうどいい高さ。天然木の豊かさを存分に体感ください。その圧倒的な存在感から空間の象徴的な存在になってくれるに違いありません。

大型家具につき、ヤマト家財便は不可。ハイクスタッフによる自社便となりますので、配送エリア、送料などはご相談ください。また、お申し込みの際は予め搬入経路のご確認をお願いいたします。

フラップ扉を開く時は必ず手を沿えてゆっくりとお願いします。構造上、蝶番に負荷が掛かりますのでご配慮ください。


コメント:中島


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19G09-0082
W2500 D470 H810
Arne Vodder / Sibast Mobbler / Denmark / 1950's / Rose wood
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