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ボーエ・モーエンセンが主任を務めたFDB Moblerによるイージーチェア。FDBにてモーエンセンは、家具をデンマークの産業のひとつとするべく、いわゆる流れ作業による家具製造を考案。当時はひとりの職人がつきっきりで一つの家具を仕上げるのが一般的であったが、フォード社の車製造工場をみて家具に取り入れることを思いついたという。職人ひとりの技量に頼らずとも済むので沢山の雇用を生み出すことにも一役買っており、デザインの持つ力の偉大さを感じさせてくれる。

さて、本題に入ろう。このイージーチェアのデザインモチーフは19世紀アメリカの文化であるシェーカースタイル。装飾などの無駄を抑え、実用性を追求したデザインは機能美がきわ立ち、装飾はなくとも十分に美しい。モーエンセンの師であるコーア・クリントが提唱するリデザインの考えのもとシェーカースタイルを再解釈することで、モダンなスタイルへと蘇った。また、これ以前のデザインでJ6という同様の特徴を持つアームチェアが存在するが、本作の方がサイズにゆとりがあり、ふくよかなシートも備わることから安楽性を追求して改良されたように思える。

腰を降ろすことで、さらに完成されたデザインであると気付くだろう。座面クッションを外すとそこは板ではなく伸縮性のあるバンドが取り付けられており、座っても底突きしない。ソフトな座面のお陰でいつまでも腰掛けていられそうだ。また、羽を広げるが如く優雅な背もたれと肘掛けのスポークは、上部が細く、下部は太くなっっている美しきディテールが秀逸。黒くペイントしてることでフォルムがいっそうシャープに見えるようだ。背中、腕のフィット感も申し分なくリビングで長辺映画を楽しんだり、あるいは書斎で読書するにもいい。一般的なイージーチェアよりもコンパクトで、アクセントにもなり得る意匠性から、コーディネートに重宝してくれるに違いない。

座面クッションはウレタンフォームを交換し、新たなファブリックで張替え済み。長くご使用された後の張替も承れますので、安心してご使用になれます。


コメント : 中島


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Easy Chair
20D06-0048
W600 D600 H820 SH460 配送料金 Cランク
Borge Mogensen / FDB Mobler / Denmark / 1960's
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