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この椅子の始まりは15世紀頃、農場で乳しぼり用として平らな座面のスツールが造られたことがきっかけ。不安定な地面の上では4本脚より3本脚の方がバランスがとり易く、ガタつくことなく作業に集中できる。そして、17世紀になると木靴の生産が盛んになり、靴職人達がそれまで農民が使っていたスツールと同じものを1日中座り続けていた。すると、座面が少しづつ摩耗してお尻の形が現れてきたそう。この座り心地の良さに気付き彼らはより快適に座れるようにお尻の形に合わせ座面を削りはじめ、こうして印象的な座面をもった3本脚の椅子は完成度が高められていった。

1936年にはデンマークの都市オーデンセの小さなファクトリーで製品化されるようになる。Yチェアなどで有名なカール・ハンセン社が誕生した地としても知られており、デンマーク有数の都市ですから靴職人も沢山活躍していたことでしょう。現在では1970年代初頭にデンマーク、ワーナー社がハンドメイドによるシューメーカースツールの製作を引き継いでいる。こうしてルーツを辿ればデザインの意味が見えてくる。限られた目的の為に生まれた椅子は一切の無駄がなくとても美しい。

今回ご紹介するスツールは前身のファクトリーによるヴィンテージ品。現行品は強度を高めるため脚と脚の間に"貫"が存在しているが、ヴィンテージ品には存在せず脚元が軽快。普通に座って使っていただく分には問題ない。深いグリーンの色合いをしているが、所々にペイントの剥げたところがあるヴィンテージコンディションが渋い。白い壁面に置いてみれば、白がより白く見え、スツールのシルエットも綺麗に映えることだろう。コンパクトなのでダイニングスペースの一角や、ドレッサー、玄関、洗面室などスペースを問わずに置いておける。片手でヒョイっと持って好きなところでどうぞ。

ヴィンテージの風合いをそのまま残した仕上がりです。コンディションがご不安な場合にはショップにて必ず現物ご確認ください。


コメント:中島


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