HIKE

Borge Mogensen(ボーエ・モーエンセン）によるダイニングチェア。デザインモチーフは19世紀アメリカの文化であるシェーカースタイル。無駄を抑え、実用性を追求したデザインは機能美が際立ち、装飾はなくとも十分に美しい。不朽の名作J39を彷彿とさせるシルエットだが、座面がペーパーコードではなく、クッションになることでより長い時間快適に過ごせるだろう。

常に生活者の立場に立ったモノ造りを心がけたモーエンセンだからこそのこだわりも随所に見られる。まずは生産工程を簡潔にする為に脚部や貫を同一形状にして組み上げることでコストを抑えている点が秀逸。さらに腰を下ろしてみると、背の角度は食事や作業がしやすいよう計算されている一方、幅にゆとりがあるため姿勢が左右にブレた場合にもしっかりとフィットし、思いのほか様々な姿勢に対応可能。また、適切に配された貫は堅牢で耐久性も抜かりない。

私たちが椅子に求める要素が過不足なくカバーされているのは流石の一言。ファブリック・内部のウレタンは新しく交換済み。日々の生活に寄り添うパートナーとして末永くご愛用いただけるだろう。

張地はデンマークのユトランド半島より上質なファブリックを世界に発信し続けるKvadrat社の「Hallingdal 65」を選択。1965年にNanna Ditzelによってデザインされたファブリック。ウールとビスコースで構成されており柔軟性と耐久性に優れる特長を持つ。どちらの素材も紡績前に染色されているため、生地の豊かな風合いが際立ち、経年変化したオークとの相性も抜群である。

1脚￥85,000＋tax。

追記：4脚販売済、2脚セットでの販売となります。

コメント：萱野

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