HIKE

ボーエ・モーエンセンによるガラスキャビネット。ファクトリーはスウェーデン家具の父と称されるカール・マルムステンの家具を多く手掛けた老舗メーカーKarl Andersson＆Soner。

モーエンセンは書籍や文具、日用品、あらゆる物を根気強く計測して、キャビネットのサイズや仕様を検討することで機能的な家具を目指した。派手さはないけれど、人の生活に寄り添ったモノづくりは現代でも愛されている秘訣なのだろう。

また、モーエンセンの確かさを表す話がもうひとつ。製作した家具をまず実験室と呼ぶ自邸に持込み、実際に使用して本当に使い心地が良いのか、耐久性は問題ないか、部屋に置いた佇まいが美しいか、かなどを検証していた。

力強い木目のオーク材を活かしたキャビネットは、経年変化により深く色付き、ヴィンテージならではの魅力を放つ。見るからに使い勝手が良さそうな構成になっており、ガラス戸をスライドすれば内部は左右で可動棚が6枚セット。可動範囲も細かく設定でき棚ダボが見えずスッキリとした佇まい。お気に入りの食器やオブジェなどをディスプレイする様に収納するのに最適。

量感のある本体に対し脚部は、オーク無垢材削り出しのテーパーレッグで軽やかさも与える。見せる収納に特化したキャビネットは空間をクリーンに且つより居心地の良いものに高めてくれる頼もしい存在となるだろう。

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コメント： 谷山

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