HIKE

デンマークの家具メーカーOmann Jun社製のテーブル「Model 50」。同社は1933年に初代Andreas Omannが創業後、家族3代に渡り現代まで続く名ファクトリーである。本作のように木目を活かした潔くも美しい家具を多く製作してきており、Andreasの息子であるGunni Omann、Bjarne Omannがアメリカやヨーロッパ諸国へ販路を広げ、北欧家具隆盛の一角を担う。同社のアーカイブをご覧いただければクオリティの素晴らしさを感じ取れるだろう。

メイン天板幅は1350mmとコンパクトながら大人2人が横並びに座ることができ、奥行き880mmあれば向かい合った際の距離感にゆとりが感じられる。その下に重なるように拡張天板が備わり幅500mmずつサイズアップ。最大で幅2350mmとなり8人でテーブルを囲むことができ、来客やホームオフィスとして資料を広げたデスクワークにも対応するだろう。片側だけ出した状態でも水平は保たれる為、シーンに合わせて使用できるのは嬉しいところ。拡張天板の小口を斜めにすることで、二層天板（格納時）にも関わらず薄く見えるディテールがぬかりない。

天板はせせらぐ小川のように穏やかな木目が端正なチーク材。天然木の風合いを感じとることができ、心が整えられるよう。天板四方には厚みのある無垢材を回すことで天板に量感をもたらしている。また、幕板と脚が美しいのもこのテーブルの魅力だ。脚との接地面を確保しつつアーチを描くような幕板、そしてハの字に開かれた脚は見え方も、使い勝手も（特にエクステンションを広げた際の）安定性が高まっている。細めのテーパーレッグはテーブル全体をシャープな方向性へと導いている。毎日使うものだからこそ飽きのこない意匠性と確かな構造、使い勝手が大切であると再認識させてくれる1台ではないだろうか。

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コメント : 中島

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