VINTAGESelect Mid Century Modern Furniture

デザインを手掛けたのは、北欧ミッドセンチュリー期に活躍したスウェーデン人デザイナーSvante Skogh。数々のファクトリーでその功績を残すが、彼の私生活やキャリアについては殆ど記録に残されていない。しかし、いずれの作品も素材を活かした美しい意匠でヴィンテージマーケットではファンが多いのも事実。それでは、このソファについてよくみてみよう。

まずこのソファで特筆すべき点は、クッション下にはスプリングやゴムバンドではなくレザーバンドが張られていること。別のソファでは中々見られない珍しい構造。が、実際に座ってみれば、程良いしなりが体を支え予想以上の快適さで思わず納得。ご覧の通り木材と革という時と共に魅力を増す二つの素材が見事に共演したバックショットは美しい。一目で彼のデザインと分かるフレーミングは正面から見ると逆三角形に地を捉える脚部がアイコニックで、サイドからは薄くシャープな印象をもたらす。

また、シートの仕組みも他のソファとは一線を画す。一般的には座面のクッションの上に背面のクッションが乗せられているが、こちらのソファは背面を落とし込み、座面とフレームで挟む構造。そして、座面のクッションが背面と接する部分にはクッションの形状に合わせたカーブが描かれ、シート全体の一体感を生み出している点は秀逸。中央のクッション幅がやや大きく作られているので、両足をあげて、胡坐をかいたりしてゆったりと座るのに丁度良い。角度は深めにセッティングされており、腰を下ろせば自然と上半身が背もたれに導かれる。力を解放して寛げるので、映画鑑賞や読書に没頭できそうだ。はたまた、時間を忘れてNETFLIXでドラマを一気見してしまうなんてこともあるかもしれない。

クッション張地、ウレタンフォームは新規に交換済み。生地はファブリック分野で世界的なトップブランドKvadrat社の“Harald”をセレクト。HaraldはKvadratのプレミアムラインとしてファッションデザイナーのラフ・シモンズがデザイン。コットン100%のベルベッド繊維で構成され、僅かに起毛した質感がフワリと心地良く、光の角度や起毛具合によって表情が変化する。椅子張りを想定した生地のため、耐久性に優れ、時と共に移ろう風合いも美しい。絶妙なニュアンスの淡いブルーグレーの生地と深みを増したオーク材が程良く馴染み、柔らかい印象に仕上がった。


コメント:萱野



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