HIKE

この美しいアームチェアをデザインしたのはJohannes Andersen（ヨハネス・アンダーセン）。1903年生まれ、家具職人の見習いとしてキャリアをスタートし、複数のキャビネットメーカーを経て1930年代より自身の建築、デザイン会社を設立した。アンダーセンの活躍は1950−60年代にデンマーク家具デザインに対する評価が高まった時期と重なり、UFOという愛称で親しまれるソファテーブルをはじめ、彫刻性の高い作品で国際的な注目を集めた。

製作はMogens Kold社が手掛けている。1914年にMartin Kold（マーティン・コード）が製材所を設立し、1925年には息子Mogens（モーエンス）により家具工房としてかたちを変えていく。ちょうど国内デザイナーが国外でもよく知られるようになり始めた頃で、最高品質の作品を作ることができる適切な訓練を受けた職人を有することで、これから訪れる北欧家具隆盛へと備えたのでしょう。

派手さはないが細身のフレーミングに加え、各部材が滑らかに接続される流麗なラインが美しい。肘掛けの先や背もたれの上端がやや突出したディテールにはアンダーセンらしさを感じるところ。脚部に貫は設けず要素を抑えたことでフレームの造形がいっそう際立って感じられるのだろう。ローズウッドの深い色合いと相まってブラックのレザーシートは少しの緊張感が漂い、背筋が正されるようである。

だが、腰を降ろしてみると、ゆったりとしたシートが優しく体を受け止めてくれる。背の高い背もたれは肩甲骨あたりまで上体を支えてくれるため安楽性も申し分ない。深く腰掛けても、浅く腰掛けても柔軟に対応してくれ、姿勢が崩れすぎることなく長く腰掛けていられるだろう。この椅子のジャンルがカンファレンスチェア（会議椅子）とすれば、オフィスチェアとイージーチェアの中間のような位置づけと言えるだろう。例えば、自宅の書斎やワークスペースにオフィスチェアはちょっと…という場合にちょうどいい。美しい木フレームが生活環境とのよきつなぎ役となってくれそうだ。

レザー、ウレタンフォームは新たに交換済み。レザーはHIKEが職人と協力して作ったオリジナルとなり、しっとりと滑らかな肌触りが特徴。革表面に顔料で着色せず染み込ませて染色している為、エイジングしていく様子も楽しめるでしょう。お手入れをしながら長く愛用していただきたい。

在庫は2脚。価格は1脚あたり￥160,000＋Taxです。

追記、1脚販売済、残り1脚となります。

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コメント：中島

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