HIKE

1960年代デンマーク製の椅子。

普遍的・飽きの来ないデザインとはこの椅子のような造形を指すのではないだろうか。背もたれがはしご状になっていることから「ラダーバック」と呼ばれるこの構造は椅子のデザイン史の中でも重要な構造の1つ。有名なところではモーエンセンも参考にしたとされるシェーカー教徒の椅子やチャールズ・レニー・マッキントッシュの椅子（通称ヒルハウス）等が挙げられる。それでは、王道のスタイルとも言えるこの椅子の魅力を探っていこう。

フレームを構成するのはビーチ材で、滑らかな質感が心地良く、家具作りにはかかせない素材。本来の木肌は透明感のある白さが特徴だが、この椅子は半世紀以上前に製作されており、経年で琥珀色に変化している。そのため、ヴィンテージ家具ならではの時を内包した美しさを堪能できるのが大きな魅力。

背は後方にカーブしている為、深く腰掛けて背を立たせることはもとより、浅く腰掛けてだらっと座ることも可能。最上部の笠木だけ微妙に膨らみを持たせて幅を変えることで、より背中のフィット感を高めている点も見逃せない。また、正面や背面から見た際に軽やかな印象となるよう、前後の脚部の厚みを薄くしている。一見シンプルな造形も使い心地と意匠を熟慮した結果だと分かる。

座面クッションの中材とファブリックは新規に交換済。ブルーのファブリックと明るいビーチ材の組み合わせは絶妙で、どのような空間にも溶け込むだろう。テーブルに並び連続するラダーバックの様子は素晴らしい。快適な座り心地なので、食卓に合わせて家族や友人との素敵な時間を楽しめるだろう。

4脚セット販売。

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コメント：中島

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