VINTAGESelect Mid Century Modern Furniture

スウェーデン人デザイナーのDavid Rosen(デビッド・ローゼン)によるキャビネット。彼についての記述はほとんど残っていないがキャビネット他、テーブルやチェアが多く存在していることから1950〜60年代のモダンムーブメントで活躍したデザイナーである事が分かる。

まず目に留まるのは上段扉に設えた独創的な紋様だろう。こうした意匠的な装飾は一般に自然界からのインスピレーションが多いものだが、波や水の流れ、あるいは大木の樹皮か。だが、それにしては直線的で幾何学文様を思わせることから、日本人の私には亀甲文様を想起させる。

そして、その文様を際立たせるために使用する木目はあえて淡白なものを使用。下段の扉にはハンドルが備わるのに対して上段は鍵のみとしているのも同様の意図を感じさせる。想像の域から脱することは出来ないが、ひとつひとつ作者の意図を紐解いていく過程はヴィンテージの楽しみのひとつだと思う。

あとは真鍮パーツにも注目したい。蕾のような蝶番は本作以外では見かけたことがない。あえて本体の外側から見える位置に突出していることから、きっとこのキャビネットの為だけに製作されたパーツなのだろう。既製品にとらわれることによる表現の制限を嫌い、拘り抜く熱量が小さなパーツを通して伝わってくる。 

上段の扉を開いてみる。解錠したらそのまま鍵を引っ張るのだ。幅いっぱいの可動棚が2枚と下部に引出が4杯。カップボードとして使用するならば食器に加えて、カトラリー、コースターやナプキンなど細々したものまで一気にアクセスできるのは嬉しい。収める食器に合わせて棚板の高さを調整すれば、高さのあるボトル、デキャンタ類も収めておけそうだ。

下段は、上部に幅いっぱいの引出が。これは珍しい。例えば、エプロンやキッチンクロスなどの収納場所にすると良いかもしれない。中央にしきりのある下部は、可動棚が2枚セット。上段よりも奥行きがあるため大皿やお鍋、食材のストックなどたっぷりと収めておけるだろう。

もちろん、リビングのキャビネットとして書籍や日用品などを収納してもいい。これだけ美しいキャビネットなら皆が集まる場所にセットしておきたいものだ。使用されるマホガニーとビーチ材は時間経過によって深い色合いへと変化し室内に暖かみを与えてくれるだろう。

上段、下段は分割式の為、搬入の心配はありません。通常は載せるだけの簡単設置ですが、背面で連結できるよう小さな固定パーツを付属いたします。

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コメント:谷山



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David Rosen / Nordiska Kompaniet / Sweden / 1960's / Mahogany & Beech wood
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