HIKE

1960年代デンマーク製のネストテーブル。ネストテーブルとは当時のデンマークでは一般的な小型のテーブルで、限られたスペースを有効活用するべくサイドテーブルが入子状に3台まとまっているものをそう呼ぶ。

全体をチーク材で構成。経年変化した深みある色合いはヴィンテージらしい風格をまとっている。天板は厚みを抑え、脚は細く設計されている為、シャープネスがきいており甘すぎることはない。メイン天板の左右小口の立ち上がりもその印象を高めているようだ。

天板下にガイドレールが備わっているので、脚間隔はいつでも均一に整っており気持ちがよい。レールのお陰で、収まっているテーブルの脚先を観察すると僅かに宙に浮いているのが分かるだろう。よって、1番上の天板を持ち上げるだけで3台まとめて移動できる機動力にも優れる。

また、脚同士を支える貫が前後左右に備わり、構造的な確かさを感じる。そして、このネストテーブル最大の特徴といっていいラタンの棚板。ここに惹かれてこちらのページをご覧になっている方が多いのではないだろうか。コンパクトな棚板につき機能面よりも意匠的なインパクトが強いように思う。

ネストテーブルはリビングのソファやイージーチェアの横に設置される場合が多く、普段は3つのテーブルを収めたままに。家族で団欒を過ごすときや、ゲストを招いたときには引出して各自の手元へ置くことで、大きなソファテーブルが無くとも皆でお茶や晩酌の時間を楽しめるだろう。ソファテーブルがない分リビングを広々使える為、ラグに寝転がってみたりストレッチしたりと、スペースを有効活用できることが最大の魅力である。

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コメント : 萱野

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