HIKE

VINTAGESelect Mid Century Modern Furniture

1960年代に活動したデンマークのデザイナーデュオ、Hans Hove & Palle Petersen(ハンス・ホーヴ&パレ・ペターセン)によるサイドボード。製作を担ったChristian Linneberg Møbelfabrik(クリスチャン・リンネベルグ・モーベルファブリック)は、Johannes Andersen(ヨハネス・アンダーセン)やIb Kofod-Larsen(イブ・コフォード・ラーセン)をはじめ、当時のデンマークを代表するデザイナーたちの家具を数多く手掛けた名門ファクトリー。高度な木工技術を背景に、緻密な設計と精度の高い仕上げを実現し、その品質は現在も高く評価されている。

一見するとシンプルな意匠だが、細部に目を向けると、この家具ならではの特徴が見えてくる。天板から側板へと流れるローズウッドの木目は、家具全体に一体感をもたらし、素材そのものの美しさを際立たせている。このサイドボードを特徴づけるのが、四隅や引手に配されたエボニー材ブラックのアクセント。ローズウッドとの鮮やかなコントラストが輪郭を引き締めるだけでなく、角部の保護や引手といった機能的な要素を、そのまま意匠へと落とし込んでいる。必要以上の装飾を加えず、異素材の組み合わせだけで表情を生み出している点は、Hans Hove & Palle Petersenのデザインを象徴するディテールといえるだろう。

さらにこのサイドボードを特徴づけているのがスライド扉である。扉は一度本体内部へ押し込んでからスライドさせる独自の機構を採用しており、一般的な引き戸のように扉同士が前後に重なることがないため、閉じた際には扉面がフラットに揃う。美しい木目を一枚の面として見せることで、端正ですっきりとした印象を与えるとともに、高度な木工技術を感じさせる意匠となっている。また、開閉時に扉が前方へ張り出さないため限られた空間でも扱いやすく、右側には4杯の引き出しを設けることで、細かな日用品を用途に応じて整理可能。見た目の軽快さだけでなく、日常の使いやすさにも十分配慮された構成となる。

本体と脚部の間にはあえてわずかな空間が設けられ、この陰影が浮遊感を与え、重量感のあるローズウッド材を用いながらも軽やかな印象を与える。脚部の影はエボニーのアクセントとも呼応し、全体に統一感をもたらしている。さらに、ほとんどのサイドボードは壁面への設置を前提に作られているが、こちらは背面にまで贅沢にローズウッドを用いることで、部屋の中央に配置し、間仕切りとして使用することも可能。裏面までしっかりと見せる仕上がりからは、デザイナーの意図と製作者の高い技術、そして品質への自信がうかがえる。

全体をシンプルにまとめながら、素材、構造、細部にまで徹底してこだわり抜いた完成度の高い一台である。


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コメント: 谷山


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Sideboard
25D10-0098
W1920 D490 H760 配送料金Eランク
Hans Hove & Palle Petersen / Christian Linnebergs Møbelfabrik / Denmark / 1960's / Rose wood
850,000円(税込935,000円)円(税込