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椅子の巨匠ハンス・ウェグナーがデザインを手がけたGE290。彼の名をこのソファで知ったという方も多いのではないだろうか。ミッドセンチュリー期の北欧家具において名作のひとつに挙げられる1台だ。

GE290が発表されたのは今から60年以上前の1953年。ウェグナーがデザイナーとして存在感が強くなってきた39歳のとき、デンマークのマットレスメーカーでGETAMA社と協力して製作された。素晴らしき意匠と座り心地の良さから、世界中で愛され現在もなお作り続けられるベストセラー作品(現行はクッション内部構造がウレタンフォームのみ、ヴィンテージはスプリングとウレタン)となる。

まず、GE290の特徴として座枠がそのまま後脚となる構造に注目していただきたい。本来座枠と脚は別々の部材となるべきところ、ひとつの部材とすることで木材を節約し、製造工程もシンプルになる画期的な発想である。ウェグナーの他作品にもこの構成をみることが出来ることから、GE290の成功で自信を得たのだろう。また、骨太構造のフレームの中で大胆な幅広の肘掛けがシンボリックである。木目の表情がよく表現され、手を添わせてみればオーク無垢材の温もりが豊かに伝わってくるので、体の内から整えてくれるような感覚だ。立上る動作でも肘掛けのグリップ感がいいのでスムーズに起きあがれる印象。

座面は深めに角度がセッティングされている。そのおかげで上半身は自然と背もたれへ導かれるので、体の力を開放してソファに身を委ねてリラックスできる。抑えられたシート高によって足裏は確実に床に接することができ、膝裏への圧迫も少ない。ヴィンテージならではのスプリング入りのクッションは適度なテンションを持ち、読書や映画鑑賞など長時間の着座に最適。全高は低く、視線の抜けも良好でバックショットも大変美しいので、ダイニングとリビングを仕切るように部屋の中央で贅沢にレイアウトするのも素敵だろう。分割されたクッションは他の人が横に座っても弾力が伝わってきにくいのもいい。

ファブリックはインポートの上質なグレージュ生地を使い、国内にて新規に交換済み。同時に中材のウレタンも交換済みですので安心して末長くお使いいただけます。たまにはクッションをひっくり返したり、位置を入れ変えることでファブリックやウレタンが長持ちするでしょう。


コメント:中島


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Hans J Wegner / Getama / Denmark / 1953 / Oak wood
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