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ハンス・ウェグナーがデンマークを代表する家具メーカー、カールハンセン&サンの為に手掛けたダイニングチェアCH23。背板と後脚のジョイント部分が十字となり、意匠として“見せるジョイント”は、同社で1年後に製作されたCH30と同じ特徴。接合部分は隠すことが主流であったミッドセンチュリー期の家具作りにおいて、それを構造美として表現したことはウェグナーの非凡な発想力、美意識が伺えるところ。そして、この手法はその後もウェグナー作品に多く取り入れられていくことになる。

CH23は一度廃盤になった後、2017年にカールハンセン&サンから復刻され、現在も生産されているが、今回の仕様はチーク材の背もたれ、オーク材のフレームというヴィンテージならではの魅力的な構成。経年により深みを増したオークはチークとの馴染みが一層良くなり、半世紀の時を超え大切に受け継がれてきたことが分かる。

腰を降ろしてみると、綺麗な弧を描く背もたれは絶妙な傾斜で体をサポートしてくれており、幅の広さから姿勢が左右にブレた際も安心感がある印象。そして、何と言ってもCH23の大きな特徴であるペーパーコードシートが実に秀逸。表目と裏目をタテ・ヨコ交互に組み合わせて編む「鹿の子編み」を施すことで適度な弾力感を生み出し、お尻の前滑りも防がれている。サイドから見ると座面枠とその下の両側の貫もコードで覆うことで強度と耐久性が高められ、そのコードの小窓までをも意匠として成立しているのも驚きだ。

ペーパーコードは通気性が良いため、夏場は蒸れず、冬場は暖房で温まった空気が通ることにより、座面が冷たくならないので、四季で気候が変動する日本には打ってつけの素材でもある。快適な掛け心地が長く続くということは美味しい料理に箸が進み、楽しい会話にも花が咲くということ。家の中心は家族が集まるテーブルと知っていたウェグナーの想いを使い込むことで実感してゆけるでしょう。

ペーパーコードはコンディションが良く張替えはなし。少したわみも出て、ヴィンテージならではの適度な柔らかさが心地良い。
価格は1脚あたり ¥180,000+tax、4脚セット販売。

ご購入後のペーパーコードの張替え、フレームのメンテナンスも承れますのでご安心ください。


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コメント: 谷山


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下記金額は4脚セットの価格
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